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歯科検診と歯周病検診はどう違う?

こんにちは。名取えびな歯科です。

今月から名取市歯周病検診が始まりました。

「歯科検診」と「歯周病検診」、両方ともよく聞く言葉だと思います。今回はその違いについてお伝えします。

「歯科検診」とは、歯や口腔内に起きるトラブルを早期発見するための検査です。レントゲンやお口の中の写真を撮影し、虫歯や歯周病の進行具合を診断します。ブラッシングやフロスなど、自宅での口腔ケアではどうしても取れないお口の汚れをとるため、クリーニング目的で歯科検診を受ける人も多いです。保険適応のため多くの方が3割負担で受けることができます。必要に応じて、当日にクリーニングや虫歯の治療を行います。

対して、「歯周病検診」とは、国が推奨し各自治体で行われている歯周病に特化した検診です。日本では残念ながら歯周病有病率が高く、40歳を過ぎると約半数が歯周病に罹患しているとのデータも出ています。また、歯周病は口の中だけではなく、糖尿病や心疾患などの身体の病気にも大きな影響を与えることが分かっています。検診の機会を設けて、少しでもお口と体の健康のためになるよう各自治体が取り組んでいるのが、この「歯周病検診」なのです。

歯周病検診は、受診できる年齢が決まっています。名取市・岩沼市・亘理町では40歳・50歳・60歳・70歳と、10年おきに実施するよう厚生労働省がマニュアルを設けています。国の補助があるため500円で受診できますが、対象となるのは基本的な虫歯や歯周病・咬み合わせのチェックのみです。レントゲンやクリーニング・実際の治療を希望する場合は、別日となり別途費用がかかるためご注意ください。

歯周病検診は10年おきにしか案内がないため、歯のメンテナンスとしては不十分です。その間は、3か月おき、遅くとも半年おきに定期的に歯科検診を受けるようにしましょう。定期的な歯科検診で、歯のトラブルの重症化はほとんど防ぐことができるとされています。放置して何らかの治療が必要になるとお金もかかるため、長期的にみると医療費の節約になることがデータ上で立証されています。

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