MI Concept
名取えびな歯科の虫歯治療
名取えびな歯科では、「健全な歯質をできるだけ削らない」歯にやさしい虫歯治療を心がけています。
従来は、歯の虫歯治療は、削って詰め物(もしくはかぶせ物)にして終わりのように単純に考えられてきました。ただ詰め物をした歯は、そのあともむし歯(二次カリエスと呼ばれています)になる可能性があります。
その理由は患者さん自身のブラッシング不足やメインテナンス不足という可能性も勿論ありますが、残念ながら以前の処置に問題がある(詰め物やかぶせ物に隙間がある)こともあるのが現状です。
こうした実情の中で生まれたのがMIコンセプトです。
MIコンセプトとは、ミニマルインターベンション(Minimal Intervention)の略です。
健康な歯を可能な限り維持し、う蝕(虫歯菌)を管理するというコンセプトで、最小の侵襲で診療を済ませることを理念としています。
MI:Minimal Interventionという言葉は今から20年以上前に起こりました。
2002年のFDI(国際歯科連盟)の世界会議において、MIによるう蝕管理に関する公式声明【FDI STATEMENT: Minimal Intervention in the Management of Dental Caries】として、以下の内容が採択されました。
- Modification of the oral flora:口腔内細菌叢の変容
- Patient education:患者教育
- Remineralisation of non-cavitated lesions of enamel and dentine:エナメル質及び象牙質における非う窩性病変の再石灰化
- Minimal operative intervention of cavitated lesions:う窩性病変への最小の侵襲による修復処置
- Repair of defective restorations:不良修復物のリペア
この5項目は、最小の侵襲という直訳的なう蝕処置に限定されず、予防も含めてう蝕を管理するという広義の概念を示しています。
MIコンセプトの目的は可能な限り健康な歯の構造を維持し、歯を一生機能させることです。
健康寿命80歳と言われる現代において、これはますます重要な考え方となっていくでしょう。
日本の保険診療は世界でも類のない優れた制度だと考えていますが、どうしても使用できる材料や時間に限界があり100点を狙えない時もあります。名取えびな歯科では高倍率のマイクロスコープや高倍率ルーペを使用し、保険診療でもできるだけ精度の高い診療を心がけています。
治療の後はそれで終わりではなく、定期的なメインテナンスを行いお口の中を良い状況に保っていきましょう。